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2012年9月24日 (月)

にほんのワイドボディ機・国内線用短距離仕様編

ワイドボディ機のリスト作成が終わったので考察。

まず、国内線用短距離仕様。
機材のキャパシティの面から機種間の関係をみると、次のような代替関係がありそうだ。

500席級:747┌→ 777-300
└→ 777-200(400席級に小型化)
300席級:DC-10, L-1011┌→ 767-300(300席弱とやや小振りだが)
└→ 777-200(400席級に大型化)
300席級:A300─→ ???
300席級:767-300─→ 787-8 (2度目の更新)
200席級:727-200─→ 767-200(50席ほど大型化)
200席級:767-200─→ 767-300(35席ほど大型化とスーパーシート設置)

Widebody_capa

747は、2000年頃から退役が始まり、それが2005年以降急速に進んだ結果、現在はANAの7機を残すのみとなっている。会社別にみると、JALは初期のSR型を100B/SR, 100B/SR/SUD, 300/SRなどで置き換えた後、400D型を増備している。一方ANAは、SR型を温存しながら、400D型を増備している。そして両者とも2000年頃から、機齢の高いクラシック型から退役を進め、JALは2009年に、ANAは2005年にクラシック型の退役を終えている。400D型の退役は、JALは2010年度に一挙に退役させているの対して、ANAは2007年から徐々に進めている。
最盛期42機あった747に対して、ほぼ同規模の777-300は14機に過ぎず、これを777-200、33機で補っている。しかし、国内線用の777の導入は2005年頃までに大半が終了しており、747-400Dの退役はその後である。747と777を合わせた席数を計算すると、最盛期は2000年前後の3.5万席であったのに対し、現在はおよそ2.4万席まで減少している。羽田の新ABC滑走路の供用完了が2000年、伊丹の3発以上機の乗り入れ禁止が2006年であり、両社はこれらの環境変化に対応する準備を2005年頃までに終え、ダウンサイジングを進めてきたことがわかる。

DC-10は、国内線ではマイナーな機種であったことがわかる。現在であれば、767-300の導入が始まった時点で早々に退役と考えられるが、当時は50席のキャパしディの差は大きかったのかもしれない。
L-1011は、DC-10に比べると早期に退役しているように見える。しかし、退役までの機齢をみると、L-1011の早期退役の数機を除いて、DC-10もL-1011も概ね20年であり、当時はよほどの理由がなければ導入した機材は使い切る時代であったと言えよう。

767-200は、国内線ではJALは導入しなかった。ワイドボディ機としてはキャパシティが小さく、ANAでは727の更新として導入されたと考えられる。2000年前後で急速に退役している。ダウンサイジングしてA320/A320などで置き換えられた一方、一部は767-300に大型化されたと考えられる。767-200は、このほかSKYとAIR DOが1機ずつ導入しているが2年以内で退役している。

767-300(国内線仕様のER型を含む)は、現在の国内線の柱の一つとなっている。2012年4月の時点で57機、総席数1.5万席を有している。初期導入機の退役が始まっているが、JALは787遅延の補償と思われる767-300/ER型で、ANAは787の国内線仕様で置き換えられている。今後は、ANAは787での置き換えが続くと考えられるが、JALの初期導入機がどのように置き換えられるかが注目される。300/ER型の国内線コンバートなどがあるのだろうか?
SKYが導入した6機は2008年までに737に置き換えられている。またAIR DOは4機を運用中である。

777は、747の節でみたように、国内航空環境の変化の中で幹線用の必要機数が導入されていると考えられる。主力は200型で21機、1.2万席、300型は14機、0.7万席である(いずれも2012年4月時点)。今後は、ANAで国内線仕様の200/ER型の増備が若干計画されている。

最後にA300である。
B2/B4型のあと、増備の形で600型が導入され最大36機が同時に運用されていた。しかし、JASとJALの経営統合後直ちにB2/B4型が退役し、2011年には600型も退役を完了している。B2/B4型の退役時には777の導入が若干あり、600型の導入時にも767-300/ER型の導入が若干あるが、A300を置き換えるには到底及ばない。グラフを見ても2000年以降のワイドボディ機の縮小は、A300に負うところが大きい。この点は、後日会社ごとの分析で検討する。


国内線仕様のワイドボディ機は、航空環境の変化を受けてダウンサイジングが急速に進んでいる。同キャパシティで単純な置き換えが進むのではなく、747を767で置き換え、767を737で置き換えると言った玉突き型の置き換えも行われていると考えられる。A300の代替がどうやって行われたかを含め、会社別の考察が必要そうである。

ということで、特に更新はないが、関連する機種のリスト。
にほんのボーイング747
にほんのボーイング767
にほんのボーイング777
にほんのボーイング787
にほんのロッキードL-1011トライスター
にほんのマクドネル・ダグラスDC-10, MD-11
にほんのエアバスA300

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