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2012年9月15日 (土)

「にほんのエアバスA300 」を公開

エアバスA300は、エアバス社の最初の製品であり、また世界初の双発ワイドボディー機である。わが国では、TDA/JASが導入した。TDA初のワイドボディー機であったが、DC-9の時と同じく、DC-10のJAL、トライスターのANAとは異なる道が選ばれた。

当初は、短距離型のB2型を1981年から83年の3年間で9機導入。後にTDA/JASのコーポレートカラーとなるレインボーカラーは、エアバス社のデモフライト機の塗装であった。生産の主力が航続距離延長型のB4型に移った後での導入であり、最終2機はB2型の最終2機でもある。
エンジンはGE製が選ばれ、客室は、A300の命名の由来にふさわしく、オールエコノミーの298席であった。

3年後の1986年から増備が始まるが、生産はB2型はもとよりB4型も終了し、2人乗務のコクピットを持つ新世代の600型に移行していた。しかしTDAでは、パイロット資格の共通化を図るため、B4型の中古機を導入した。DC-9-80の導入に際して、DC-9-41とのパイロット資格の共通化を図った時と同様の措置である(DC-9の場合は新造機だったが)。
B4型は、B2型の航続距離延長型で、国際線への進出を狙っていたTDAとしては、自社の既存インフラを活用しながら、グアム、サイパン、香港、中国・韓国諸都市などの短距離国際線に就航可能な機材として選ばれたと考えられる。
B4型は、1986年から91年の5年間で8機が導入され、その内2機は国際線仕様で、ビジネス32席、エコノミー223席の計255席であった。残りの6機は、B2型と同じくオールエコノミーの298席であった。エンジンはB2型と同じく、GE製であった。
初号機のJA8237は、純粋な中古機ではなく、リビア航空に貨物機(C4型)として納入予定であったが経済制裁で納入できずに保管されていた機体を旅客仕様に改修したものであった。自動車で言うところの新古機あり、客室右側前方に大型の貨物ドアが残っていた。

続いて、B4型導入の終盤とオーバーラップする形で、600型が導入された。600型は、A310型で開発された2人乗務のグラス・コクピットや後部胴体、ウイングチップなどを取り入れた次世代機である。
JASが導入したのは航続距離延長型の600R型で、1991年から2002年までの11年間で22機が導入された。B2型のときと同じく、90年代中盤以降に旅客型の主力がA330に移った後も導入が続いたため、貨物型に混じって生産され、最終3機は旅客型の最終3機でもある。
エンジンは今回はPW製が選ばれ、客室は、当初はオールエコノミーであったが、1997年のボーイング777の導入にあわせてスーパーシート(ビジネスクラス相当)が導入され、スーパーシート12席、エコノミー280席の計292席となった。
また、JA014D〜JA016Dの最終3機は、B4型2機に替わる国際線仕様として、ビジネス34席、エコノミー205席の計239席で運用されていたようである。このうち最終のJA016Dは、JALとの経営統合後の納入となったため、真っ白の塗装で納入され日本でアークカラーに塗装されたが、中国との航空協定の関係から小さなJASのロゴも書き加えられていた。
国際線仕様を含む600型は、JALとの経営統合後は国内線専用機として、徐々にアークカラーに塗り替えられるとともに、客室もクラスJ(プレミアムエコノミー相当)が導入され、クラスJ 34席、エコノミー256席の計290席に改修された。

2002年のJALとの経営統合まで一貫して増備が続けられた結果、最大36機(総導入数は39機)のフリートが形成されたが、JALとの経営統合後は、まずB2/B4型の退役が始まり2006年までに完了した。一方600型は、機齢も若く、22機とまとまった数があったためか、先に触れたように塗装変更、客室改修を施されJALの国内線機材の一翼を担った。しかしそれも長くは続かず、2010年から一気に退役が始まり、当初2011年3月で退役完了の予定であったが、東日本大震災の影響で5月まで延命された。

退役後の状況は、B2/B4型は1/3が現役であるが、残りは解体や部品取りとなったものが多い。一方600型は、機齢も若く、2人乗務機でもあることから、21機が貨物機に改修(一部は改修中)され今後も運用される他、残る1機も旅客型としてイランで現役である。

さて、忘れてしまいそうであるが、わが国にもう1社、A300型を導入した航空会社があった。
佐川急便傘下のギャラクシーエアラインズ(GXY)が、2機の600型貨物機を導入している。1機目は、元中華航空の600R型を改修したもので、2006月4月に登録された。もう1機は新造機で、2006年11月に登録された。
GXYは、2006年10月31日に就航したが、原油価格の高騰などに対応できず、2008年9月28日に運行を終了した。わずか2年足らずであった。運行にあたっては、JASから引き継いだA300を運行していたJALの支援を受けていたようである。
機材の行方は、1号機は機齢が高かったこともあり、リース会社に引き取られたものの解体されたようである。2号機はレバノンで現役である。

ということで、「にほんのエアバスA300」を公開。

Airbus_a300

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