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2012年6月 5日 (火)

「にほんの日本航空機製造YS-11」公開

非現役の40席以上のコミューター機シリーズその4

真打ち「にほんの日本航空機製造YS-11」。

JASグループは、総計49機を導入した。
内訳は、日本国内航空(JDA)が19機、東亜航空(TAW)が14機、合併後の東亜国内航空(TDA)が導入したものが18機。この内、JDA・TAW両社が日航製より短期リースした試作2号機1機、TAWがJDAより短期リースした1機の都合2機がダブルカウント。
JDAとTAWを比べると、導入機数、導入時期から、JDAの方がやや積極的に見える。
YS-11以前は、JDAが若干数の727を保有していた以外は、両社ともヘロンやコンベア240などのレシプロ機を運用しており、YS-11が飛躍の機種となっている。

また、1973年の製造終了までに導入されたものが33機、製造終了後に中古機として導入されたものが16機となっている。製造終了前の33機にも、導入前に日航製より南米へ短期間リースされた機が5機存在するが、これは日航製の営業活動に協力したとも解釈できる。
在籍数のピークは1980年で42機、その後1982年までが40機である。

型式別では、試作/100型が22機、300/600型が6機、200/500型が21機。
コンビ型である300/600型は、新造2機、中古4機であるが、新造の1機は1975年、もう1機の新造機と中古の1機が1981年と比較的早期に退役し、残る中3機が1990年に退役した。
改良型である200/500型は、21機中12機が日本エアコミューター(JAC)に移管され、2006年まで生き残った。JAS所属機は1993年までに退役している。
100型は、TAW導入機が1980年代はじめから退役が始まり1980年代末に退役が終わっているのに対して、JDA導入機は1980年代末から退役が始まり、200/500型が退役やJACへの移管を終えた後も生き残り、1996年のJASラストフライトを務めている。JDA仕様の方が使い勝手が良いと言ったことがあったのだろうか。

JACへの移管は1988年から始まり1994年に終わった。JAC所属機は、型式も500型に統一され、JASとは少し異なるJACレインボーに塗られた12機のフリートを形成した。国内定期路線最後ともなったラストフライトは、2006年であった。


日本航空クループでは、日本航空は45-47体制により国内ローカル線に就航できず、JDAからウェットリースした1機を福岡〜釜山線に運行したのみであった。
南西航空(SWAL→JTA)は、当初の主力機として8機を導入した。内訳は新造5機、中古3機であったが、最後の中古機導入の4年後にあたる1979年以降、TDAへ2機を売却、1機をリースしてフリートを縮小した。ラストフライトは1998年であった。


ANAグループは、総計44機を導入した。
内訳は、1973年の製造終了までに導入されたものが39機、製造終了後に中古機として導入されたものが4機、製造終了後に日航製より短期リースした試作機が1機。
ANAは、JASと異なり、YS-11以前にもバイカウントやフレンドシップなどのターボプロップ機を導入していたが、YS-11と同時に727を導入することで、飛躍していった。

型式別では、試作/100型が11機、200/500型が31機、300/600型は中古機のみの2機。
改良型である200/500型を中心に導入したこと、中古機をあまり導入しなかったことなど、JASに比べると計画性が感じられる。
在籍数のピークは1980〜82年の34機であった。

興味深いのは、新造機で導入された最後の5機は、1979年までに、導入後3〜7年でSWAL、TDA、海保へ移籍していることである。これらの5機のうち4機は日航製からのリース、1機はまだ珍しかったリース会社からのリースであり、日航製の救済的な側面があったのかもしれない。ただしこれら5機を手放した後で、中古機を4機導入し、日航製から試作1号機のリースを受けていることから、自社の運用上、全く不要だった訳ではないようである。
リセールバリューのあるものから処分していくところは、昨今のA320の動きと似ている。

日本近距離航空(NAK→ANK)への移管は、JASからJACへの移管より早く、1978年から始まっている。
JACのように機種統一を図るのではなく、各型式を順次移管していった。そして1991年に、ANAでの運行を打ち切るように残る数機を一挙にANKに移管し、ANAはラストフライトを行った。NAK/ANKへは、ANAの導入数の2/3にあたる合計28機が移管された。

NKA/ANKへの移管の方法は、海外へ売却したものをNKA/ANKが買い戻したり、一旦NKA/ANKにリースした後ANAに戻したり、ANKが購入した中古機がANAへ移籍したりと、バラエティーに富んでいる。

ANKからの退役は、1990年代後半から加速し、ラストフライトは、JACより一足早い2003年であった。


官公庁・軍用では、民間の1/3にあたる34機が導入されている。
内訳は、海保が5機、航空局/航空大学校が6機、空自が13機、海自が10機。空自は全機が現役、海自は退役進行中、海保、航空局のJAレジ機は寿命を全うして退役している。


namc_ys11

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